パン工房ファンベック

神戸市の西部・須磨区にあるパン屋さん。「パンの種類に合わせ、最も美味しくなる素材を厳選しお届けする」ことにこだわり、手作業でひとつひとつ大切にパンをつくっています。お店を訪れるお客さまの楽しみのひとつが、ガーデニングが趣味の奥さまが育てた色とりどりの花が咲くガーデンテラス。春には近くの奥須磨公園で、池のほとりに咲き誇る桜を楽しめます。

素敵な休日のはじまりにぴったりのパン

フランス語で「食通、味のわかる人」という意味を持つ「パン工房 ファンベック」店長、橋本と申します。実家の横に建てた小さなお店からスタートしましたが、今は増築して、妻が育てたさまざまな花を楽しんでいただけるガーデンテラスがあるほどの大きさになりました。30歳までエンジニアをしていた僕が、会社をやめて背水の陣で臨んだパン屋業。当時、結婚して子どももいたのに、「興味のあるパンづくりでいつか独立したい」という僕の夢を応援してくれた妻には感謝しています。おかげさまでオープンから20年以上、その頃から通ってくれていたお子さんが、バイトとして手伝ってくれるくらい地域に根ざしたお店になれました。お客さんが「おいしい」と喜んでくれている顔を見ると「この仕事を選んでよかったな」と思います。当店のこだわりはないんです。逆に「こだわりがないのがこだわり」ですね。すべてのパンにその粉・素材・製法がマッチするとは限らないので、つくりたいものに合わせて変えています。強いていうなら、パンドミやメープルラウンドは湯だね製法でつくることが開店当初からのこだわり。手間はかかりますが、日本人が食べなれたお米のようなモチモチ食感になるんです。焼いてバターを塗るだけでもおいしくて、ラウンドの方はホットケーキを食べている気分になれますよ！今は僕と妻、10名弱のスタッフで毎日たくさんのパンをつくっていて、パティシエからパン職人に転向し、某有名店で修行中の息子が戻ってきたら一緒にお店をやる予定です。これだけ人数がいても休日は忙しくて大変ですが、パンを買いにきてくれたお客さんを見ているととてもしあわせそうで、こちらもうれしくなります。みなさんもぜひうちのパンを食べて、素敵な休日をお過ごしください。語り手：店長　橋本 英治